椎間板ヘルニアの原因と予防法【札幌円山整体院が教える椎間板ヘルニアの対策と運動方法】
椎間板ヘルニアとは
椎間板の構造
椎間板は、脊椎の各椎骨の間に存在するクッションのような構造で、以下の2つの主要な部分から構成されています。
髄核(Nucleus Pulposus)
中心部に位置するゲル状の物質で、水分を多く含み、弾力性があります。
衝撃を吸収し、脊椎にかかる負荷を分散する役割を果たします。
繊維輪(Annulus Fibrosus)
髄核を取り囲む外側の強固な繊維組織で、層状に重なり合った繊維から構成されています。
髄核を内部に保持し、椎間板の形状と機能を維持します。
椎間板ヘルニアの病態
椎間板ヘルニアは、髄核が繊維輪を突き破り、脊椎管内または神経根の周囲に突出することによって発生します。
椎間板の変性
加齢や過度の負荷、繰り返しのストレスにより、椎間板は徐々に水分を失い、弾力性が低下します。
これにより、繊維輪が脆弱化し、亀裂が生じやすくなります。
髄核の突出
椎間板にかかる圧力が増加し、脆弱化した繊維輪に亀裂が生じると、髄核がその亀裂を通じて外部に突出します。
この髄核の突出がヘルニアと呼ばれます。
神経の圧迫
突出した髄核が脊椎管内や神経根の周囲に存在する神経組織を圧迫することで、痛みやしびれ、筋力低下などの神経症状が発生します。
特に、腰椎部のヘルニアでは坐骨神経痛がよく見られます。
原因
椎間板ヘルニアの主な原因には以下のようなものがあります。
加齢
椎間板は加齢とともに水分を失い、弾力性が低下します。
これにより、繊維輪が弱くなり、髄核が突出しやすくなります。
外傷
急な外力や衝撃により、椎間板が損傷することがあります。
例えば、転倒や重い物を持ち上げる際の無理な動作などが該当します。
過度の負荷
長時間の不適切な姿勢や重い物を持ち上げるなど、腰に過度の負荷がかかると、椎間板が損傷しやすくなります。
症状
椎間板ヘルニアの症状は、突出した髄核が神経を圧迫する程度や部位によって異なりますが、一般的な症状には以下のようなものがあります。
痛み
圧迫された神経に沿った痛みが生じます。
例えば、腰椎部のヘルニアでは腰痛や坐骨神経痛が見られます。
しびれ
圧迫された神経の支配領域にしびれや感覚の異常が現れます。
筋力低下
圧迫された神経が支配する筋肉の筋力低下が見られます。
重症の場合、歩行困難や足の麻痺が生じることがあります。
反射異常
圧迫された神経が関与する反射が減弱または消失することがあります。
歩行困難
痛みや筋力低下により、歩行が困難になることがあります。
予防
椎間板ヘルニアの予防には、以下の点に注意することが重要です。
適切な姿勢の維持
猫背やフォワードヘッドなどの姿勢には注意が必要です。
この場合、胸の筋肉が固まっている方が多いので、手を後ろで組んで下に伸ばしストレッチをしましょう。
適度な運動
体幹周りの筋力を鍛え、背骨の安定性を向上します。
特にインナーマッスルの腹横筋を鍛えるドローインという呼吸を使ったトレーニングがおすすめです。
また、適度な有酸素運動を行い全身の循環を良くすることもおすすめです。
重い物の正しい持ち上げ方
重い物を持ち上げる際には、腰を曲げずに股関節を使って持ち上げることが重要です。
椎間板ヘルニアは、適切な治療と管理を行うことで、症状を改善し、日常生活を快適に過ごすことが可能です。
もし腰の痛みや違和感が続く場合は、早めに医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。
それでも良くならない方はお気軽にご相談ください。
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