スポーツ障害・野球肘について【札幌円山整体院が教える野球肘の原因と対策】

目次

野球肘とは

野球肘

野球肘は主に野球選手の特に投手に多くみられる肘の障害です。

小学生から中学生までは投球過多(オーバーユース)に起因する肘の代表的なスポーツ障害です。

成長期における骨の損傷が原因で、肘痛のみならず将来的に骨変形を引き起こす可能性もあります。また、骨の成長板(骨端線)の損傷が問題となり、骨の成長に悪影響を及ぼす可能性があります。

北海道の現状

北海道の高校野球指導者と選手に対して、野球肘に対する検診の必要性や現在の症状についてアンケート調査を行った論文があります。全道の60%から回答を得た結果、指導者の約90%が野球肘検診を勧めており、予防や対策に積極的に取り組む姿勢が見られました。

医師からの指摘

小学生から中学生の頃に肘の異常を指摘された経験があると答えたのは約30%

手術経験

回答者の3%が肘の手術を受けたことがある

毎年の検診

北海道では2010年から毎年、野球肘に対する検診や活動が行われていますが、依然として離断性骨軟骨炎(OCD)の症状が毎年2~3%見られます

損傷部位

内側上顆炎

肘の内側(内側上顆)に過度な負担がかかることで生じる炎症

ピッチングの際、繰り返される投球動作によって内側の靭帯や筋肉が引っ張られ、痛みや炎症が生じる

特に成長期の子供や青年に多く見られる

外側上顆炎

肘の外側に痛みを生じる症状

ピッチング時の腕の回旋運動が原因で、内側上顆に比べると頻度は低い

肘の関節内障害

肘の関節内に異常が発生することもあります

これには、関節の軟骨や軟骨下骨の損傷(骨軟骨炎)や、関節内の遊離体(関節ねずみ)などが含まれる

この状態はピッチング時のストレスにより、肘関節内の構造が破壊されることで生じる

尺骨神経の圧迫

肘の内側を通る尺骨神経が圧迫されることによって生じる神経障害

感覚異常やしびれ、運動障害が現れる

原因

繰り返しの投球動作

投球動作は肘に高いストレスをかけ、特に内側の靭帯や筋肉に負担がかかります

不適切な投球フォーム

正しいフォームでないと、特定の部位に過剰な負担がかかります

過度な使用(オーバーユース)

過剰な練習や試合での投球が肘に負担をかけます

年齢

成長期の子供は骨や筋肉が未熟なため、剥離骨折や骨軟骨炎の原因となります

大人の場合骨よりも、筋肉や靭帯へのストレスが強く内側側副靱帯の損傷が多く見られます

診断

医師による病態の聴取と身体検査

X線、MRI、超音波検査などの画像診断

痛みがある場合はまずは検査をして状態の把握は大切です。

治療

治療

骨折や骨軟骨炎などの炎症が認められている場合などはまず安静・休息が必要です。

骨折の状態によっては手術が必要な場合もあります。その場合は医師の判断となります。

筋肉のストレッチやその他身体のメンテナンスを行う必要があります。

競技復帰まで投球制限を設けることもあり、復帰後も投球時の球数制限を設ける場合があります。

予防と指導

野球障害予防のガイドラインでは、青少年の健全な心身の育成のため、スポーツを楽しむことが重要です。

野球は日本における最もポピュラーなスポーツの一つですが、成長期における不適切な練習が重大な障害を引き起こす可能性があります。

その防止のために、練習日数や時間の設定、全力投球の制限などの投球制限のルールを設けて予防を進めているようです。

野球肘に対するオステオパシー応用

痛みの緩和

オステオパシーを用いて、肘の周囲の筋肉や関節の緊張を和らげ、痛みを緩和します。

可動域の改善

肘関節やその周囲の筋肉の柔軟性を高めるための調整を行い、関節の可動域を広げます。

筋力のバランス回復

筋肉のアンバランスを調整し、正しい投球フォームをサポートします。これにより、肘への負担を軽減します。

自然治癒力の促進

身体の自己治癒力を最大限に引き出すため、全身のバランスを整える治療を行います。これにより、肘だけでなく全身の健康を促進します。

特に自然治癒力の促進はさまざまな怪我の予防に大切です。身体的な問題だけでなく、精神的・心理的な面も含めてバランスを整えるので、パフォーマンスの影響に直結します。

 

野球肘は怪我をしてからの治療も大切ですが、何より怪我をする前の予防が大切です。

損傷の程度によっては、今後の日常生活にも支障をきたす可能性があります。

少しでも痛みや違和感があれば一度相談してください。

 

また、オステオパシー治療院いぶきではオステオパシーによる施術のほか

トレーニングメニューとしてボディワークも行っております。

ボディワークについての記事はこちら

興味がある方はそちらも受けてみてください。

 

 

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